コロナ禍を経て自宅で起業した方や、事業を始めたばかりで自宅を事務所としている方、自宅の一部を店舗にしている方など、自宅で事業をおこなっている方も多いかと思います。
プライベート空間である自宅で仕事を行う場合、家賃や光熱費などは経費になるのでしょうか。
どういった項目が経費にできるのか。その場合いくらまで計上できるのか。
項目や計算方法などをご紹介していきます。

経費に計上できるもの
基本的に「事業に必要な支出である」と説明できるものであれば、経費に計上することができます。
- 家賃(賃貸の場合)
- 水道光熱費
- 通信費(インターネット・スマホ代)
- 備品(パソコン、ブリンター、インク、文房具等) 事業で車を使う場合
- 自動車
- 自動車税
- ガソリン代
- 駐車場代 等
判断に迷った際には、「税務署から説明を求められた際に『事業に必要な経費である』と客観的に証明できるかどうか」を判断基準にしてみましょう。
家事按分の割合の決め方
事業とプライベートの両方で使用している場合、支払った金額のすべてを経費にすることはできません。事業で使用した分のみを、経費として計上できます。
全体の何割が事業分にあたるのか、その割合を決め、支払った金額をプライベートと事業とそれぞれに振り分けることを「家事按分」といいます。
家事按分の割合の決め方について明確な決まりはなく、割合は自分で決めることになります。
税務署から問い合わせがきても説明ができるよう、客観的かつ妥当な基準を定めておきましょう。
ではどのように「事業で使用した割合」を決めるのか、いくつかの計算方法をご紹介します。
⚫️ 家賃
自宅の一室や部屋の一画を使用している場合、使用している面積に応じて家事按分を行うのが一般的です。自宅に限らず、プライベートで借りている倉庫内に商品在庫など事業に関する物を保管している場合にも、家事按分をして、倉庫の賃料のうち事業分を経費として計上することができます。
【 使用面積をつかった計算例 / 家賃 】
家全体の床面積30㎡に対し、3㎡上で事業をおこなっている場合、「事業で使用した割合」は10%となります。
なので家賃が100,000円であれば、経費として計上できるのは10%にあたる10,000円となります。
⚫️ 水道光熱費
ひとり暮らしであれば、使用時間で家事按分を行うのが一般的です。ただし家族と同居している場合、家族全員の使用時間を把握したり等按分が難しいので、家賃のように使用面積での按分がおすすめです。
また、飲食業のように『水道やガスを業務で使用する』と明確にわかる場合であれば水道代やガス代を経費として計上できますが、業務で使用すると説明するのが難しい場合には経費として計上することはできません。
【 使用時間をつかった計算例 / 電気代 】
1日のうちの起きている時間が16時間あり、その内の8時間事業をおこなっている場合、「事業で使用した割合」は25%となります。
なので電気代が10,000円であれば、経費として計上できるのは25%にあたる2,500円となります。
⚫️ 通信費(インターネット・スマホ代)
スマホやパソコンについても、使用時間や使用日数で家事按分することができます。スマホの機種によっては「1日のうちスマホを操作していた時間」を確認することができるので、それに対して1日何時間事業を行っていたかを元に計算することもできます。もし計算することに不安や手間を感じる場合には、事業用として別途端末を用意するのもひとつの手です。
⚫️ 自動車関連費(ガソリン代、自動車税、自動車保険料、車検代、自動車購入費)
車に関しては、走行距離をもとに家事按分の割合を出すことができます。その割合をもとに、ガソリン代や自動車税などを按分していきましょう。駐車場代や高速道路料金については、事業関連の支出であれば按分せず全額を費用として計上できます。
また、自動車の購入費用も経費にできます。(納車にかかる費用、検査登録や車庫証明などの法定費用も含む)自動車購入費用は、固定資産として計上した上で減価償却するのが一般的です。
【 走行距離をつかった計算例 / ガソリン代 】
1ヶ月の走行距離200kmに対し、打合せや取材訪問等で50km走行した場合、「事業で使用した割合」は25%となります。
なのでガソリン代が4,000円であれば、経費として計上できるのは25%にあたる1,000円となります。
経費にできる?できない?具体例
事業に関連しているようでも、経費にできないものもありますので、いくつか具体例をご紹介します。
【 飲食代 】
自宅で事業をおこなっていると、業務時間内に自宅で食事をとることもあるかと思います。”自宅でひとりで食べる食事代” は経費にできませんが、”仕事関係者と打合せのための食事代” は経費にすることができます。自宅で対面での打合せ、もしくはオンライン会議であっても、大丈夫です。
【 洋服代 】
「自宅でリラックスして仕事をするために」と、新たに洋服を購入することもあるかもしれませんが、それをプライベートでも着用する場合には経費にすることはできません。仕事でしか着ないフォーマルな服(スーツやジャケット等)や会社のロゴマークの入った服については、経費にすることができます。
【 文房具や日用品 】
事業用として購入したものでも、家族もいっしょに使用するのであれば経費にすることはできません。自分も家族も混乱しないよう、事業用のものは使用場所や保管場所をわかりやすく分けておくとよいでしょう。
「これは経費になるのだろうか?」「家事按分の方法はあっているのか」等々、判断に迷ったり不安に感じることも出てくるかと思います。そんな時は、税理士などの専門家に相談してみることをおすすめします。最初は少しハードル高く感じるかもしれませんが、困りごとを専門知識で正しく解決してもらえますし、そういった経験が自分の自信やスキルアップにもつながっていくことと思います。

これから起業する方に向けた内容です。登録後、すぐにメールが届き、『事業計画書のテンプレート』がダウンロードできます。5日間連続で1日1通、メールが届くステップメールです。


コメント