「起業」という選択肢を選んでから、実際に開業日を迎えるまでには、様々なステップが存在します。
その人のおかれている環境や事業内容によって、必要なステップや準備期間は異なります。おおまかにはなりますが、1年後に起業するとした場合、どの時期にどのようなことをすべきなのか、起業までのステップとスケジュールをご紹介していきます。

1年前 - 「将来のビジョン」や「起業の目的」を明確にする
⚫️「将来のビジョン」や「起業の目的」を明確にする
「起業」という新たな道を選択したことで、将来に対して不安が生まれることもあるかもしれません。3年後、5年後、10年後、どんな自分になっていたいのか。事業を通じて、何に対してどんな影響を与えていきたいのか。それらを前向きに想像しておくことは、不安を和らげ、新しい道を進む自分を鼓舞する力にもなるでしょう。
また、「起業の目的」が明確になっていれば、事業計画を作成する際や困難に直面し選択に迫られた際などに「どんな選択・行動をすべきか」をよりクリアに力強く選び取ることができるかと思います。
⚫️ 事業計画書を作成する
事業計画書を作成するために、以下の事柄を整理していきます。
◯ 起業の目的を明確にする
◯ 自分の経験・資格・スキルを確認する
◯ 事業のアイディア出し
◯ 市場調査
◯ コンセプトを固める
◯ 業種事業形態を決める
◯ 必要な資格や許認可を確認、取得準備を進める など
「人生で初めて事業計画書を書く」という人も多くいるかと思います。様々なサイトにテンプレートがありますし、初めから完成を目指さずにまずは書けるところから書き始めてみましょう。そして最後まで「ひとりで完成させる」と思わずに、起業のプロに見てもらい意見をもらいながら、事業計画書をブラッシュアップさせていきましょう。
半年前 - 事業計画書が完成!手続き・物件・人員確保の準備
⚫️ 手続き・物件・人員確保の準備
事業計画書を作成していく中で、以下の事柄も確定していきます。
・起業形態(個人事業主、株式会社など)
・屋号や商号
・オフィス形態(自宅、賃貸など)
・必要な資格や許認可
・店舗の有無
・自分以外の人員が必要かどうか など
・資金計画
これらが決まってくると、必要な届出や手続きの準備、賃貸オフィスや店舗の物件探し、人員確保のための準備など、様々な行動ができるようになってきます。一気にやることが出てきて慌ててしまいそうになりますが、ひとつひとつ着手しつつ、今のスケジュールで問題がないか定期的に相談できる人や場所があると安心です。
⚫️ 円満退職の準備
会社勤めをしながら起業準備をしている方は、並行して退職準備もおこなっていきます。勤めている会社の規定を確認しつつ、引き継ぎなどの期間も踏まえ、早めに相談していきましょう。また、失業保険や社会保険の手続きなども確認していきましょう。
3ヶ月〜開業直前 - 開業届を提出する・働く環境を整える・集客の準備をす
⚫ 開業手続きを行う
事業をおこなう場所が確定することで、開業手続きを進めることができます。
◯ 個人事業主の場合
「開業届」と、確定申告を青色申告でおこなう場合には「所得税の青色申告承認申請書」も提出します。
◯ 法人設立する場合
法人の種類によって若干異なりますが、おおむね以下のような手順が必要になります。個人事業主に比べると時間や労力がかかりますので、こちらも余裕をもって進めていきましょう。
・法人用の印鑑(実印・銀行印・角印の3種類)の準備
・定款の作成/認証
・資本金の払込み
・法務局へ書類を提出
設立完了後は、
・年金事務所に「健康保険・厚生年金保険 新規適用届」を提出
・税務署に「法人設立届出書」「青色申告承認申請書」を提出
⚫️ 不動産契約、備品整備、従業員雇用など
不動産契約をして住所が決まると、許認可の申請や届出などができるようになります。店舗であれば、内装外装のリフォームや店内備品の整備。オフィスであれば、机や椅子、パソコンやプリンタなどの備品や、インターネット環境の整備。というように、事業の拠点が決まったら、そこで働くための環境を整えていきます。従業員が必要な場合には、求人募集などの準備も進めていきます。
⚫️ 事業用の銀行口座開設やクレジットカード作成
法人用の銀行口座を開設する場合、必要書類が多く審査もあるので、こちらも早めに進めておくと安心です。法人用口座の開設は必須ではありませんが、社会的信用を得られる、経営状況が把握できる、振込手数料が節約できるなどのメリットがあります。
⚫️ 税理士や行政書士と契約する
税理士や行政書士などの専門家と契約する場合には、早い段階で依頼をしましょう。節税対策や資金調達など開業前から重要になることについても相談できますし、経営において強い味方となってくれます。
⚫️ 事務まわりの準備をする
ITツールや会計ソフトの導入、納品書や請求書といった書類の準備なども、いざ事業がスタートしてから慌てないよう、事前に準備しておけると助かります。
⚫️ 販促ツールの作成など集客準備をする
開業初日にお客さんがゼロ!なんてことにならないよう、集客準備も進めていきます。
名刺、チラシ、ロゴマーク、封筒、営業資料、看板の作成。ウェブサイト、SNS、ウェブ広告、プレスリリースの準備。など、事業のターゲットに対して有効なツールや手法を活用していきましょう。
デザインや印刷を外注するとなると時間がかかりますし、納期に余裕があった方が費用が抑えられる場合もあります。販促ツールは事業の第一印象を決めるものにもなるので、時間がないからと妥協してしまうことにならないよう、時間にも心にも余裕をもって納得のいくものを作っていきましょう。
また、起業家や異業種との交流会などに参加して人脈を広げていくのもいいでしょう。その際に、名刺や事業を説明できる販促ツールを持って参加できるといいかもしれません。
開業直後 - ついに事業スタート!
たくさんの準備に追われながらも、ついに事業スタートの日を迎えます。いざスタートしてみることで、想定とは異なることも出てくるかもしれません。微調整や改良、試行錯誤を繰り返しながら、事業を漕ぎ進めていきましょう。
事業に取り組みつつ、お世話になった方への挨拶状の送付や挨拶まわりも忘れないようにしましょう。
集客においても「事業のスタート」は注目を集めやすい大きなイベントです。自身できる情報発信の他、プレスリリースなどメディアから取り上げてもらえるような機会も掴んでいけるといいですね。
事業の内容や規模、おかれている環境によって、起業準備におけるステップやスケジュールは様々です。自分にとって無理のない、納得できるスケジュールを立て、起業というスタート地点まで向かっていきましょう。
また、孤独な状況や忙しさから、疲れを感じることも多いかもしれません。同じく起業を志す人や先輩起業家、起業の専門家などを頼りつつ、身も心も無理なく健康な状態で、事業をスタートさせていけるといいですね。

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