個人事業を開業したことを税務署に申告するために提出する「開業届」。開業届を出すのに最も良い時期、時期によるメリット・デメリットはあるのでしょうか?開業届に関する基礎知識とともにご紹介いたします。

開業届とは
開業届は、正式名称は「個人事業の開業・廃業等届出書」といいます。
「新たに事業を開始したとき」のほか、「事業用の事務所事業所を新設増設移転したとき」や「事業を廃止したとき(廃業届)」にも提出する書類です。
個人事業主は、1月1日〜12月31日までの1年間の所得を計算し、確定申告をおこなって所得税を納税しなければなりません。
開業届を出すことで、
・個人事業主としての証明になる
・屋号の名義で銀行口座を開設できる
・青色申告で最大65万円の控除が受けられる
などといったメリットがある他、税務署に対して「新たに事業を開始して税金を納めます」という意思表示にもなる、重要な届出です。
開業届の提出方法
「個人事業の開業・廃業等届出書」(開業届)は、最寄りの税務署にて入手、もしくは国税庁のウェブサイトからダウンロードすることも可能です。
* 国税庁「個人事業の開業届出・廃業届出等手続」
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/04.htm* 国税庁ウェブサイト「税務署の所在地などを知りたい方」から最寄りの税務署を検索できます
https://www.nta.go.jp/about/organization/access/map.htm
最寄りの税務署に持参もしくは郵送にて提出します。
e-Taxを利用して電子申請で提出することもできます。
開業から1ヶ月以内の提出が推奨されていますが、提出が遅れても罰則などはありません。
開業届を提出するのに最も良い時期は?
開業日について、国税庁のウェブサイトによると「事業開始の事実等があった日」とされています。 「初めて仕事を受注した日」や「売上が発生した日」など、開業日を確定するような定義はありません。
つまり、開業日は自由に決めることができるのです。
「起業を決意した日」や「個人的に想い入れがある日」を開業日にすることも可能です。
「縁起のいい日」を選ぶ方もいるかもしれません。
ただし、許認可が必要な業種や資格の登録が必要な士業などは、許認可日や登録日よりも前に営業を開始することは禁止されていますので、注意しましょう。
開業から1ヶ月以内の提出が推奨されていますが、提出が遅れても罰則などはなく、実は過去の日付の開業届であっても受け付けてもらえます。
では、その中でも「提出するのに最も良い時期」はあるのでしょうか?
「あなたの開業届はこの日に提出するのがベストタイミングです!」と第三者が確定することは難しいですが、今回は「初期費用の金額」と「確定申告の時期」の2つのポイントから、おすすめできる時期をご紹介いたします。

● 初期費用の金額
初期費用が大きい場合には、その費用が発生する前に提出することをおすすめします。
初期費用が発生する前に開業届を提出していれば、費用はすべて「経費」として計上して節税効果を得ることができるからです。
「家賃」や「材料費」はもちろん「人件費」も該当しますので、『どのタイミングから初期費用が発生するのか』も踏まえて、開業日を検討してみるのもいいかもしれません。
● 確定申告の時期
開業届を出して個人事業主となったら、1月1日〜12月31日までの1年間の所得を計算し、翌年の3月15日までに税務署へ確定申告を提出して、所得税を納税しなければなりません。
確定申告を提出する場合、白色申告よりも青色申告の方が節税効果が高くなります。
青色申告は「開業届」を提出した個人事業主のみが提出することができます。
ちなみに、青色申告をするには「開業届」の他に「青色申告承認申請書」の提出が必要です。
どちらも同じ税務署に提出するもので、同時に提出することも可能です。
これらを踏まえると、事業による売上が発生した年の翌年の3月15日までに提出するのがおすすめです。
とはいえ、開業届を提出してすぐに「今度は確定申告を提出!」というのは、開業したばかりで忙しい時期には大変かと思います。
“確定申告の時期” は変えられませんし、”初めての所得が発生するタイミング” を自由に操作することは難しいかもしれませんが、あくまでスケジューリングの参考にしていただきつつ、ご自分の事業に合った開業日を検討してみていただけたらと思います。

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